第7話 『Goodbye the school life』

登場キャラクター
緋色椎名/結咲奈々/赤羽優梨/沖隼太/姫崎翼/月城戒
城阪光/影山千紘/蕪木真白/乱獅子夢乃/栗山奏/久屋智


キャラ 台詞
赤羽優梨 「…本気で、言ってるの?」
赤羽莉緒 「本気です。明日には、そちらに向かいますので。それまでに覚悟を決めておいてください」
赤羽優梨 「……はは、どうしようかな…」
   
緋色椎名 「最終話『Goodbye the school life』」
   
結咲奈々 「首相さん、今日は遅いですね」
影山千紘 「…そうですね。いつもならとっくに来ているはずですが」
赤羽優梨 「……」
城阪光 「どうしたんすか、首相?そんなにやつれて…」
赤羽優梨 「この学園、取り壊されることになっちゃった」
   
男性陣「はあああああっ!?」
女性陣「ええええええっ!?」
   
緋色椎名 「おいおいおいおいおい…どどどどういうことだよ、それは!?」
赤羽優梨 「どうと言われてもねぇ……この学園の事が本州に知られて騒ぎになってるみたいなんだわ…」
姫崎翼 「この間の殺人犯や鴉山兄弟の件ですね…」
赤羽優梨 「それで、本州からこの学園を取り壊すようにとの通達が来たんだわ…」
月城戒 「ほ、本気ですか?いくらなんでも突然すぎでは…」
赤羽莉緒 「突然などではありません」
   
沖隼太 「り、莉緒!?なんでお前がここに!?」
赤羽莉緒 「あら、隼くん。お久しぶりですね」
結咲奈々 「あ、あのー、この方はどちら様で…?」
赤羽優梨 「あー、彼女は私の従姉妹の…」
赤羽莉緒 「赤羽莉緒です。そして、日本文部科学省所属の国家公務員でもあります」
緋色椎名 「こ、国家公務員んんん!?…ちょ、ちょっと待てよ?あんた、俺らと大して歳変わんないんじゃないか?」
赤羽莉緒 「変わらないと言いますか、優梨と同い年です」
結咲奈々 「首相さんのご両親が有名、というのは聞いてましたけど…これは…」
沖隼太 「ああ、優梨の両親は外交官をやってる」
姫崎翼 「ほえぇぇぇ…す、すごいんですね…」
赤羽莉緒 「さて、ご理解いただけたところで本題に移らせていただきます」
   
赤羽莉緒 「式ヶ原学園は完全に廃棄。また今後、瓜生島で高等学校の設立は認められません」
城阪光 「ちょ、ちょっと待ってくれよ!だったら俺たち高校生はどこで勉強すれば…!」
赤羽莉緒 「本州にて、特別に高等学校が用意されました。そちらを使っていただきます。…無論、こちらには戻ってこれませんが」
月城戒 「つまり、我々は本州に移り住む…と、いうことですか」
赤羽莉緒 「簡潔に言えばそういうことになります。どのみち、皆さんこの島で就職するつもりはないでしょう?」
影山千紘 「ふぅ、話になりませんね。誰がそのような勝手な言い分を押し付けてきたのですか?」
赤羽莉緒 「もちろん、本州です。日本国民である限り、本州の云う事には絶対服従。これが当たり前のことではないですか?」
影山千紘 「…くだらない。いくら国とは云っても、個々の自治体の権利を無断で踏みにじっていいわけがない」
城阪光 「そ、そうだそうだ!俺たちはこの学園で生活してるんだ!他に移るなんてごめんだね!」
赤羽莉緒 「これはあなた方個人の問題ではありません。今更何を叫んだところで何も変わりはしません」
姫崎翼 「そういえば…先ほど突然ではない…と、おっしゃってましたがそれはどういうことですか?」
赤羽優梨 「それは…その…」
赤羽莉緒 「私が言いましょう。この学園を廃棄する事は以前から伝えてあったのです」
姫崎翼 「い、以前からって……」
赤羽莉緒 「まさか…見に覚えがない、とでも言うつもりですか?」
赤羽莉緒 「実銃を使用したサバイバルゲーム、テストで赤点を取ったら体にロケットを巻きつけて射出、ご近所に爆撃を仕掛けるなど…色々とやっているようですが?」
緋色椎名 「俺らがここに来る前には、そんな事までやっとんたんかい…」
赤羽優梨 「確かに、以前から通告は受けていたよ。それでも、この学園は私たちでやっていけるって返事をしたはずだよ」
赤羽莉緒 「それが無理だと判断されたからこそ、今回私がここに派遣されたのです」
沖隼太 「おい、どこへ行くんだ?」
赤羽莉緒 「今夜の宿を探しに…明日には気持ちの整理をつけておいてください。…それでは」
   
影山千紘 「なんて一方的な…!首相、こんな命令聞く必要はありません」
赤羽優梨 「ちーちゃん……」
影山千紘 「報道部へ行って来ます。この学園を、こんな形で終わらせたくありませんから」
姫崎翼 「わ、私生徒の署名を集めてきます!みんな、この学園が好きですから!」
城阪光 「待てよ翼!俺も行く!」
結咲奈々 「やれることをやってみましょう!首相さんにそんな姿、似合いませんよ」
赤羽優梨 「奈々ちゃん…私、ちょっと莉緒のところへ行って来るよ!」
沖隼太 「優梨…それなら、俺も行くよ」
赤羽優梨 「大丈夫っ♪私は学園政府首相だよ?」
沖隼太 「…そうか、そうだな。ああ、行って来い」
   
緋色椎名 「ふう…ったく、なんでだろうな。この学園にはエライ目に遭わされてばっかだってのに……」
結咲奈々 「でも…放っておけないんでしょ?」
緋色椎名 「…そうなんだよな。よしっ、島中のみんなから署名でも集めるか!」
結咲奈々 「うんっ!」
   
蕪木真白 「まっかせて!栗山くん、特番の用意をよろしく!」
栗山奏 「オォッケェー!!4時間で仕上げる!」
乱獅子夢乃 「本州の通信ライン、押さえておきますねっ」
蕪木真白 「お願いねっ!智くんは夢乃ちゃんを手伝ってあげて!」
久屋智 「は、はいっ!了解です!」
影山千紘 「それでは皆さん、よろしくお願いします」
栗山奏 「おいおい、頭なんか下げるなよ」
乱獅子夢乃 「栗山さんの言う通りですよ、みなさん…この学園が好きでやっているのですから」
久屋智 「ぼ、僕もここには来て間もないですけど…みなさん大好きです!」
影山千紘 「皆さん……ありがとうございます」
蕪木真白 「ご安心っ♪報道部の力…見せてあげるよっ!」
   
姫崎翼 「署名をお願いしま〜すっ!」
城阪光 「学園が好きな奴、みんなこれにサインしろよ〜!」
   
緋色椎名 「学園が無くなっちまうんだよ、本州に取り合いたいから署名してくれないか?」
結咲奈々 「よろしくお願いしま〜す!」
   
沖隼太 「……しかし、これで大人しく莉緒が本州に戻るわけがない…何か…何かないのか……決定的な何かが…」
   
緋色椎名 「そして、日は落ち…運命の日がやって来た」
赤羽莉緒 「…心の整理は、つきましたか?」
月城戒 「残念ながら、全生徒が学園の廃棄に反対しています」
姫崎翼 「これが、式ヶ原学園全生徒、全教職員の署名です」
緋色椎名 「んで、こっちが瓜生島の島民の皆さんの署名だ」
結咲奈々 「全員…とまではいきませんでしたが、約七割の島民の皆さんが署名してくれました」
影山千紘 「学園内だけでなく、島民までもこの学園を想っているのです。それでも、貴方は何も感じませんか?」
赤羽莉緒 「し、しかし…」
蕪木真白 「レディースエーンドジェントルメーン!!」
栗山奏 「はいはーい、モニターに注目ねー!…VTRスタートっ!」
   
沖隼太 「ははっ、こいつは……!」
乱獅子夢乃 「そう…今まで私たちがやってきたイベントの映像です」
久屋智 「赤羽さん!よく見てください!この映像内の生徒たちの顔を!」
赤羽莉緒 「笑ってる…とても…楽しそう……」
乱獅子夢乃 「この笑顔が、答えではないでしょうか?」
栗山奏 「他の誰でもない、俺たちだからこそのさいっこうの笑顔だぜ!」
緋色椎名 「はっ…!どいつもこいつも馬鹿ばっかりだぜ…!」
赤羽莉緒 「……」
乱獅子夢乃 「ちなみにこの映像は、日本の全チャンネルで放送しています。貴方だけでなく、みんなに知って欲しいから」
結咲奈々 「し、椎名…あ、あれ……」
緋色椎名 「…ん?…ってぇ!!あれ俺が忍者部の道場にバズーカ撃ち込んでるとこじゃねぇか!」
月城戒 「見事な映像処理だ。これで、何も知らない一般人にはお前が凶悪犯に見えるだろうな」
緋色椎名 「ん、んな馬鹿なっ!?おい、この映像すぐ止めろ!!」
蕪木真白 「んなこと出来るわけないでしょー!?逮捕されたら墓ぐらいたててあげるからさー!」
緋色椎名 「死刑決定済みじゃねーかぁぁぁぁぁ!!」
   
沖隼太 「…どうだ、梨緒。この学園は?」
沖隼太 「確かに俺たち(主に優梨)は、無茶をやってきたかも知れない。だけどさ、こんなに純粋な笑顔を見られるのも、そのお陰だと思うんだ」
城阪光 「沖さんの言う通りッスよ!俺たち、それが楽しみで学園に来てるんですから!」
影山千紘 「無秩序と言われれば、そうとも言えます。しかし、この学園ならではの秩序は既に構築されていると僕は断定します」
姫崎翼 「好きな人、憧れの人、一緒にいて楽しい人…そんな人たちがいっぱいで、それがごく当たり前の事で」
月城戒 「そんなどこにでもあるこの学園での生活を奪っていいものなど…世界のどこにも存在しない」
結咲奈々 「人は変われるものです…私たちも、そしてあなた方も……」
赤羽莉緒 「そうかも知れませんね……」
結咲奈々 「それじゃあ…!」
   
赤羽優梨 「はい、カットォー!!」
結咲奈々 「ほえ?」
赤羽優梨 「いやぁー、迫真の演技ありがとっ、梨緒♪」
赤羽莉緒 「全く…優梨は昔からこうなんだから」
赤羽優梨 「あっはは♪梨緒だって楽しんでたくせにー♪」
緋色椎名 「…おい。ちょっと待て」
赤羽優梨 「ん、何?」
緋色椎名 「何じゃねーだろ!!カットとか迫真の演技とかどういうことだよ!!?」
赤羽優梨 「ああー!実は、さ。学園が取り壊されるっての、ウソなんだわ」
緋色椎名 「……な、に……!?」
沖隼太 「ま、まさか……!!?」
赤羽優梨 「いやー、実は今日、私の誕生日なんだ♪んで、記念に何か思い出作りしたいなぁーって思ってね」
赤羽莉緒 「ちょうど休暇中だった私を使って一芝居打つことになったのです」
   
赤羽優梨 「…え、え?みんな…どったの?や、やだなぁー!いつもの冗談でしょー?」
影山千紘 「屈辱です…そして、世の中には冗談で済まされることとそうでないことがあります……」
沖隼太 「騙す対象が俺たちだけでなく、島民のみんなまで巻き込んで…笑って許されることだと思っているのか…?」
   
赤羽優梨 「いや、私もね!?ちょーっとやり過ぎかなー?とか思ったんだよ!?本当だよ!?でもね?ちーちゃんや隼太まで騙せたのはすごいことじゃないかな!?」
姫崎翼 「この期に及んでまだ言いますか……?」
城阪光 「俺たちがどれだけ学園内走り回ったと思ってんスかぁぁぁ……!!」
結咲奈々 「私と椎名も…島中を走り回ったんですよぉぉ……!」
蕪木真白 「私たちは楽しかったから良いけどねー。んでもさ、戒くんやけに静かだね?怒ってないの?」
月城戒 「え、あ、いや…それは……」
緋色椎名 「おい…あんたまさか知ってたんじゃないだろうな?」
城阪光 「そうか…!最終話なのにお前の台詞がやけに少ないし、喋っても片言だと思っていたが…!そういうことか……!」
月城戒 「ま、待て。これにはマリアナ海溝より深いワケが…!」
城阪光 「問答無用じゃあぁぁぁーー!!」
影山千紘 「流石の僕でも堪忍袋の緒が切れましたッ!!」
赤羽優梨 「あ……ま、待って…やめ」
 

 

   
結咲奈々 「オリジナルボイスドラマ、トラブルメーカー。スタッフ」
赤羽優梨 「企画立案、エヴァンスソード」
結咲奈々 「脚本、硴大地(かき だいち)」
赤羽優梨 「キャラクターデザイン、エイム」
結咲奈々 「PV動画作成、さはら彰人(あきと)」
結咲奈々 「ロゴ作成、『九鳥(はと)』」
赤羽優梨 「テーマソング作曲、『zeak(ジーク)』」
結咲奈々 「作詞、『とや』」
赤羽優梨 「歌い手、『白鷺風羽(しらさぎふう)』」
結咲奈々 「キャスト」
   
緋色椎名 「緋色椎名、『しぐれ煮』」
結咲奈々 「結咲奈々、『紗友』」
赤羽優梨 「赤羽優梨、『雪白ゆり』」
姫崎翼 「姫崎翼、『如月梢』」
沖隼太 「沖隼太、『あきら』」
月城戒 「月城戒、『硴大地』」
城阪光 「城阪光、『久澄望』」
影山千紘 「影山千紘、『有川和壱』」
蕪木真白 「蕪木真白、『七味』」
乱獅子夢乃 「乱獅子夢乃、『紅原ユウ子』」
栗山奏 「栗山奏、『沖田司』」
久屋智 「久屋智、『湊むつみ』」
鴉山浩彦 「鴉山浩彦、『enishi』」
鴉山彰伸 「鴉山彰伸、『明月華涼音』」
赤羽莉緒 「赤羽莉緒、『神咲みいな』」
鍵原足腐 「鍵原足腐、『破戒僧』」
「以上で、お送りしました」