第4話 『忍者部師範、鍵原足腐現る』

登場キャラクター
緋色椎名/結咲奈々/赤羽優梨/沖隼太/月城戒/影山千紘
蕪木真白/乱獅子夢乃/栗山奏/久屋智

キャラ 台詞
蕪木真白 「…はーい、んじゃ以上で遺跡ニュースを終わりまーす」
   
月城戒 「結局、グラウンドを掘り返してみても宝箱は発見出来なかったようだな」
沖隼太 「まさか『掘り返せ!』って命令されるとは思わなかったよ…あー、筋肉痛だこりゃ」
緋色椎名 「しかし、遺跡の写真は良く撮れてたな。流石は報道部ってところか」
赤羽優梨 「まぁ、栗山くんは写真の腕だけは一流だからねっ」
緋色椎名 「ひどい扱いだな…っていうか写真あいつが撮ったのかよ。いつ?」
赤羽優梨 「あーっ、そういえば椎名くんにお願いがあったんだった」
緋色椎名 「また俺かよ!たまには他の奴にもやらせろ!」
赤羽優梨 「いやさ、戒くんも光くんもグラウンドの掘り返しを手伝ってくれたし」
沖隼太 「俺も手伝ったんだけどなー」
赤羽優梨 「ちーちゃん、説明よろしくー♪」
影山千紘 「はい、今日は忍者部に部室の立ち退きをしていただくことになっています」
結咲奈々 「学園に忍者部なんてあったんですか…」
影山千紘 「はい、実は以前に忍者部の師範と契約を交わしておりまして。…これが、契約の内容です」
   
影山千紘 「第4話『忍者部師範、鍵原足腐現る』」
   
結咲奈々 「…つまり、今年の新入生で入部希望者が一人もいなかったら部室を明け渡す…という契約だったわけですね」
影山千紘 「そういうことです。現実、今の忍者部は師範一人しかいませんから」
緋色椎名 「部員一人って、色々終わってんなぁ…っていうか、なんで奈々までついて来るんだ?命令されたのは俺だけだぞ」
結咲奈々 「だって…椎名だけじゃ心配だし……それに、この前レポートまでやってもらっちゃったし…」
影山千紘 「僕もいますけどね。甘ったるい茶番みせつけないでください、ほら着きましたよ」
緋色椎名 「結構毒吐くなぁ、あんた。んで…このボロっちい道場が忍者部の部室か?」
   
結咲奈々 「ごめんくださーい……」
鍵原足腐 「シュバッ!シュババッ!!」
緋色椎名 「な、なんだぁ!?」
鍵原足腐 「シュタッ…!おーきたかー」
影山千紘 「鍵原師範」
鍵原足腐 「影山…貴様が来るということは……まさか…!」
影山千紘 「お察しの通りです。見たところ、入部希望者は一人もいないようですね」
鍵原足腐 「…ふ…ふはははは!とあっ!」
   
緋色椎名 「おわっ!?しゅ、手裏剣?」
結咲奈々 「な、何をするんですか!?」
   
鍵原足腐 「いいだろう…無理矢理にでもここを明け渡せと言うならば、この鍵原足腐!相手になろう!」
影山千紘 「…この契約書に書いてあるサインは?」
鍵原足腐 「字が汚すぎて読めん!」
緋色椎名 「おめーの字だろーが!!」
影山千紘 「…仕方ありませんね、こうなると思って竹刀を持ってきておいてよかったです」
緋色椎名 「ちょっと待て!あんた、さっきまで手ぶらだったじゃねーか!」
影山千紘 「失礼ですね、ちゃんと持っていましたよ?」
緋色椎名 「持ってたら気づくわ!」
鍵原足腐 「ゆくぞ!はああぁぁぁぁー!!」
影山千紘 「めーーーーんっ!!」
鍵原足腐 「ぐっわあぁぁぁぁぁ!!」
   
緋色椎名 「…師範、よわ」
鍵原足腐 「……」
結咲奈々 「あ、あのー…だ、大丈夫ですか…?」
鍵原足腐 「シュバアァッ!!」
   
鍵原足腐 「ぬかったわ…まさか、素手のこの私に対して武器を使ってくるとはな…!卑怯な!」
緋色椎名 「いやいやいや、あんたも手裏剣使ってきたし竹刀持ってるの見えてただろ!」
鍵原足腐 「よかろう…ならば、私はこの刀で勝負だ!!」
緋色椎名 「あんたの方が卑怯だろ!」
影山千紘 「…やれやれ、銃刀法違反ですよ、それ」
鍵原足腐 「ええい、やかましい!…むっ!?」
   
結咲奈々 「うわわっ!!な、何々!?」
暗殺者 「…ふ、あいつか」
   
鍵原足腐 「…初めに聞いておく、人違いではないのだな?」
暗殺者 「ふ…鍵原足腐…道場の中で死ねるとは運の良い奴…」
   
影山千紘 「…緋色さん、結咲さん。出ましょう」
結咲奈々 「えっ!?あの二人、放っておいていいんですか?」
影山千紘 「何者かはわかりませんが、これ以上僕たちが相手をしてあげる必要はないでしょう」
緋色椎名 「とは言ってもな…放っておいたら学園に被害が出るんじゃないか?」
影山千紘 「なにも放っておくわけではありませんので、大丈夫です。とりあえず出ましょう」
   
鍵原足腐 「はああぁぁぁっ!!」
暗殺者 「ぬぅぅぅぅん!!」
影山千紘 「…さて、と。ここまで来ればいいでしょう。緋色さん、これ開けてもらえます?」
緋色椎名 「ん?随分と汚い箱だな…これ、何が入ってるんだ?」
影山千紘 「対戦車バズーカです」
緋色椎名
結咲奈々 
「ええええぇぇぇぇぇ!!?」
影山千紘 「これで忍者部道場を跡形もなく消滅します」
緋色椎名 「ちょ、ちょっと待てぇぇぇい!!んなもん撃っていいのかよ!」
影山千紘 「ああ、問題ありません。この距離なら我々に被害は及びませんから」
緋色椎名 「ちっげーよ!!道場には人がいるんだぞ!?マジで死ぬぞ!」
影山千紘 「そちらも問題ありません。鍵原師範は契約を無視して僕たちを襲ってきました。よって、制裁を加える必要があります」
結咲奈々 「でっ、でもっ、もう一人の方はどうするんですか!」
影山千紘 「…見たところ、我が学園の生徒ではないようなので問題ないでしょう」
緋色椎名 「んな基準でいいのかよ!!」
影山千紘 「ええ、首相もそれでいいとおっしゃるでしょう。…さ、緋色さん。バズーカは女性の力では少々キツイものがありますので」
緋色椎名 「…わ、わかったよ…いくぞー」
結咲奈々 「ちょっと、椎名!本気でやるの!?」
緋色椎名 「大丈夫、屋根ら辺を狙うからさ」
結咲奈々 「あっ、それなら大丈夫だね」
影山千紘 「ああ、言っておきますがこっそり屋根ら辺を狙うのはナシですからねー」
緋色椎名 「イ”ッ!?…あっ!!」
   
緋色椎名 「…あ、ああ……」
影山千紘 「初めてにしては上出来です。さぁ、それでは戻りましょう」
結咲奈々 「…えっ!?あれはどうするんですか!!?」
影山千紘 「さっきの音を聞きつけて、もうすぐ蕪木さんが来るので大丈夫です」
   
蕪木真白 「犯人は誰だ!?事故か事件か!?事件なら私を呼んでいる!!知的な美少女探偵、真白!!」
栗山奏 「恋は落ちるものではなく落とすもの!クールな美青年、奏!!」
久屋智 「なんだかよくわからないまま連れて来られたんですけど、久屋智!」
乱獅子夢乃 「そして、みなさんのお目付け役の夢乃ちゃんです♪」
蕪木真白 「報道部戦隊、…名前は決めていなかったが参上!!」
   
緋色椎名 「…うわー、ホントに来たよ…」
蕪木真白 「さて、犯人は誰だ?」
影山千紘 「緋色さんです」
緋色椎名 「即答ッ!?」
栗山奏 「はあああぁぁぁぁっ!!…よし、逮捕、と」
緋色椎名 「最初の無駄な溜めは何!?」
蕪木真白 「よし、連行するぞ!…協力に、感謝する」
栗山奏 「ほら、キリキリ歩け!」
緋色椎名 「いてっ!オイコラ、待てって…」
乱獅子夢乃 「ご協力感謝しますね、千紘さん」
影山千紘 「ええ、気にしないでください。…それでは、行きましょう結咲さん」
結咲奈々 「えっ、あっ、はい…」
乱獅子夢乃 「…流石は千紘さん…カッコイイ…」
久屋智 「先輩?どうしたんですかー?おーい」
   
蕪木真白 「ふん…事情は理解したがな。貴様、それで許されると思っているのか!」
緋色椎名 「だったら…どうすりゃいいんだよ…俺、もう帰りたいんだけど……」
栗山奏 「真白ちゃーん、お迎えが来たからここまでにしようや」
結咲奈々 「あのー、椎名を引き取りに来たんですけど…」
蕪木真白 「うんっ、刑事ドラマごっこも十分に堪能したから返すね!」
緋色椎名 「ごっこってレベルの取調べじゃなかったように思えたがな…まぁとりあえず帰るか」
蕪木真白 「あっ!ちょっと待って!カツ丼代払っていってよね!」
緋色椎名 「お前が食った分だろーが!!」
   
緋色椎名 「…んで、なんでお前が来たんだ?引き取りに行くように命令されたのか?」
結咲奈々 「ううん…私の意志でいったんだよ」
緋色椎名 「忍者部に行くときといい……なんで、そこまで俺の世話焼くんだ?」
結咲奈々 「それは……私が、椎名の事が……その、好き…だから」
緋色椎名 「奈々……」
結咲奈々 「なんだかさ、最近二人きりでゆっくり話す時間ってなかったじゃない。
中学の頃はずっと同じクラスで、いつも椎名が何かやらかして…私が先生との間にはいって、さ……楽しかったよね」
緋色椎名 「そうだったな……あの頃の俺、何かカッコ悪かったよな……不良ぶっててさ」
結咲奈々 「ううん…そんなことないよ。椎名は覚えてないかも知れないけど、いつか先生から逃げて屋上に行ったことがあるじゃない?
あの時、椎名が言った言葉…『言葉がなければ、想いは伝わらないし、想いがなければ、言葉は消えてしまう…』
…あの言葉が、ずっと私の中に残っていたんだ」
緋色椎名 「そんな事…い、言ったかな…」
結咲奈々 「言った。うん、確かに言ったんだよ。君が。…だから、私、今までと違う幼馴染じゃない緋色椎名の事を考えるようになったんだと思う」
緋色椎名 「お、お前…よくもまぁそんな恥ずかしいことを…」
結咲奈々 「なっ!!私だって、いっぱいいっぱいで…!」
緋色椎名 「小学校以来だけど……手でも、つなぐか…」
結咲奈々 「……うんっ!」
   
蕪木真白 「ぐっふふふふ〜♪いやぁー、心温まるシーンの提供、ありがとね〜♪」
結咲奈々 「なっ…!?ま、まさか今までつけてたんですか!?」
蕪木真白 「うふふふ〜、私の写真家の勘、というものもあながち馬鹿には出来ないみたいだね〜♪あっはははは〜♪」
結咲奈々 「………っ!!そのカメラ、破壊しますっ!!」
蕪木真白 「あっははははは〜♪」
緋色椎名 「…その時俺は、意識を失いその場に立ち尽くしていた。ああ、明日激しく学園に行きたくない、と。
心の底からそう思っていたのでございます…」
   
   
鍵原足腐 「よぉうこそ、諸君!なぁーに、私がどうなったか気になった者もいると思ってな」
沖隼太 「こら、鍵原。駄目じゃないか、怪我人が病室を抜け出したりしたら」
鍵原足腐 「む、沖!貴様ぁ、この話しか出演がない私の出番を奪いに来たのか!」
沖隼太 「そういうわけじゃないさ。…というか、俺もまだ出番があまりないからお前と大して変わんないよ」
鍵原足腐 「何ぃ?……だが、台本によると次の第5話は貴様と首相がメインの話らしいぞ」
沖隼太 「え、そうなのか!?ってかその台本をなぜお前が…!?」 
鍵原足腐 「なぁーに、忍者であるこの私にかかればこの程度、朝飯前よ。そもそも私は」
沖隼太 「はーい、次回『学園政府、ついに警察を敵に回す』ってなんだこりゃ!?」