第2話 『式ヶ原学園、怪奇学園となる』

登場キャラクター
緋色椎名/結咲奈々/赤羽優梨/沖隼太/姫崎翼/月城戒
城阪光/影山千紘/乱獅子夢乃/久屋智


キャラ 台詞
緋色椎名 「あれ、制服がねぇ…おーい、親父!制服どこか知らねぇー?」
緋色パパ 「んー、どうしたんだい椎名?」
緋色椎名 「俺の制服がないんだよ。どっかに移動した?」
緋色パパ 「いや、私は知らないよ。でも、妙だね…たしかに、私も昨日椎名がそこに制服を掛けているのを見たよ」 
緋色椎名 「ちっ…時間もねぇし、しょうがないか。今日は上着なしで行くわ」
緋色パパ 「うん、わかった。気をつけて行っておいで」
   
緋色椎名 「ん…ありゃ、奈々か?なんであいつも制服着てねぇんだ?」
緋色椎名 「おい、奈々!お前、制服はどうしたんだ?」
結咲奈々 「って、あれ?椎名も制服着てないじゃない。どうしたの?」
緋色椎名 「いや、朝起きたら既になかったんだよ…もしかして、お前もか?」
結咲奈々 「うん…変だよね、やっぱり」
   
結咲奈々 「なんだか、視線を感じるね…まぁ、制服着てないし当然だけど」 
緋色椎名 「仕方ないだろ。制服消えたんだから…ってああ!!?」
結咲奈々 「どうしたの、椎名!?…って、これ…」
緋色椎名 「『指名手配犯、緋色椎名…懸賞金27円』!!?なんじゃこりゃあぁぁぁぁ!!」
結咲奈々 「『この顔にピン…!ときたら学園政府まで!』…椎名、これって…」
緋色椎名 「視線の原因はこれか…!あんの首相ぉぉぉぉぉ!!」
結咲奈々 「あ、待ってよ椎名!!」
   
赤羽優梨 「第2話『式ヶ原学園、怪奇学園となる』」
   
緋色椎名 「首相ぉぉぉぉぉ!!」
赤羽優梨 「んあ?おはよう、君は朝は早いんだね。感心感心♪」
緋色椎名 「とぼけんなッ!これは一体どういうことだ!?」
赤羽優梨 「んー?……戒くん、たいーほ♪」
月城戒 「…緋色、お前を逮捕する」
   
緋色椎名 「ってはああぁぁぁぁ!?なんで俺が逮捕されるんだよ!っていうかその手錠どこから出したぁぁぁぁ!!」
月城戒 「ふっ…ちょっとした冗談だ、気にするな」
緋色椎名 「冗談じゃねぇだろ!実際手錠かけられてるし!!」
月城戒 「うるさいぞ。あんまり騒ぐようなら、容赦はしない」
緋色椎名 「逆ギレすんな!」
結咲奈々 「はぁ…はぁ…やっと、ついた……椎名、早すぎだよ…」
赤羽優梨 「お、奈々ちゃんもおはよー♪」
結咲奈々 「おはようございます…って、今朝はお二人だけですか?」
赤羽優梨 「うん、だって今朝は仕事がないからね。あ、そうそう戒くん」
月城戒 「はい。…緋色、結咲。これを」
結咲奈々 「ああ!?これって、私たちの制服!?」
緋色椎名 「制服盗んだのはあんただったのか!」
赤羽優梨 「指示は私が出したけど、実行犯は戒くんだからね」
結咲奈々 「でも、どうやって持ち出したんですか?家にはちゃんと鍵が」
月城戒 「ピッキングだ。お前たちも、テレビで見たことがあるだろう」
緋色椎名 「いやいや、真面目に言うことじゃねぇだろ…犯罪だぞ」
結咲奈々 「あれ…?制服、ちょっと色が違わない?」
赤羽優梨 「ああ、そこの色は一般生徒だと銀色なんだけど、我ら学園政府のメンバーは金色になってるんだ」
緋色椎名 「これで、もうクラスから浮くことは間違いないな…ああ、判りやすい目印だことで…」
赤羽優梨 「ささっ、もうそろそろ授業が始まるよ!ほーらっ、教室に急ぐ急ぐ」
   
男子生徒 「あれ、緋色どうしたんだ?その制服」
緋色椎名 「ん、ああ…これが学園政府メンバーの証なんだとよ」
男子生徒 「ふーん。でも、カッコイイよなー、学園政府!俺も入りてぇなぁー」
緋色椎名 「やめとけやめとけ。あんなとこ入ったら頭おかしくなっちまうぞ」
影山千紘 「何故おかしくなるのですか?」
緋色椎名 「うわっ!…な、なんであんたがここに…」
影山千紘 「人に問う前に、まずはご自分で考えてみてください」
緋色椎名 「え?…う、うーん……わ、わからん…」
影山千紘 「ふう、頭の回転は最低レベルのようですね。答えは時間をご覧ください」
緋色椎名 「え、今は9時10分…だけど…」
影山千紘 「はい、授業開始時刻からもう10分も経っているのに教員は現れない…これは、どういうことか解りますか?」
緋色椎名 「まさか…教師がいないってことか…?」
影山千紘 「そういうことです。今朝から、教員の約8割が行方不明になっています」
緋色椎名 「ど、どこに行ったんだよ、その教師共は?」
影山千紘 「不明です。ですから、あなたにも教員の捜索に手を貸していただくように首相から伝言を頼まれています」
   
緋色椎名 「で?これはどういうことだ?」
姫崎翼 「今朝8時34分、政治経済の教員の藤坂(ふじさか)先生が職員室を出てから消息が途絶えました」
影山千紘 「連絡がつかないため、藤坂先生を探しに出た教員たちも次々と消息を絶ち、現在残されている教員は9名のみです」
赤羽優梨 「それで、とりあえず政府も動くことにしたんだ」
緋色椎名 「とりあえずって…ん、あれ?ツキシロさんは?」
城阪光 「ツキシロじゃなくて、ツクシロだよ。新入生」
緋色椎名 「あんた…誰?」
城阪光 「あっ、ひっでぇなぁー。確かに俺は昨日いなかったけど、政府の先輩のことくらい知っててもいいんじゃないか?」
姫崎翼 「こちらは城阪光くんです。ほら、あのシュークリームの…」
緋色椎名 「ああ、なるほどね」
城阪光 「へっ、シュークリームって…何が?」
影山千紘 「話を戻します。先ほどの質問ですが、月城さんも教員を探しに出て消息不明となっています」
沖隼太 「だから、俺たちも動く必要が出てきたのさ」
結咲奈々 「でも、どこを探せばいいんですか?」
姫崎翼 「教員、月城くん、共に学園内で消息を絶っているので、学園内にいることは間違いないです」
影山千紘 「と、いうことです。緋色さんは、沖先輩と城阪さんと行方不明者を探しにいってもらいます」
緋色椎名 「はぁ…それはいいけど、あんたらはどうするんだ?」
姫崎翼 「私たちは、諜報員と連絡を取りつつ情報処理を担当します」
赤羽優梨 「そーゆーこと。んじゃ、よろしくね♪」
城阪光 「よっしゃあぁぁぁー!!事件が俺を呼んでるぜ!いくぞ、新入り!」
沖隼太 「よし、俺も行ってくる。何かわかったら無線で知らせてくれ」
姫崎翼 「はい、解りました。くれぐれもお気をつけて」
   
城阪光 「よし…まずは、情報確認だ。いなくなったのは教師たちばかり…これから、何か感じないか?」
沖隼太 「ふむ、生徒の行方不明は今のところ月城のみだからな。恐らく教員の捜索に出なかったら彼は無事だったんだろうな」
城阪光 「そこなんスよ。教師を探しにいくとしたらまず職員室から出て…って、新入生何やってんだ?置いてくぞー?」
緋色椎名 「ちょっと待ってくれよ〜、俺は手錠はめられたままで歩きづらいんだよ。それに、俺は緋色椎名って言う名前なんだけど」
城阪光 「あぁ〜?なんでお前手錠なんかはめてるんだよ。…はっ!まさか、そういう趣味の奴なのか…!?」
沖隼太 「大方、優梨の悪ふざけではめられたんだろう。まぁ、実際にやったのは月城だろうがな」
城阪光 「ったく、しょうがないなぁ〜。…おい、緋色。動くなよ…オラッ!!」
   
城阪光 「ほら、これで動けるだろ?さっさと行くぞ」
緋色椎名 「…な、なに何事もなかったのような顔してんだよ…鎖を素手で切るって…一体どんな力なんだよ…」
沖隼太 「ああ、気にするな。城阪と月城は一般の奴と違うから」
城阪光 「えぇっ、沖先輩そりゃひどいッスよー」
沖隼太 「ははっ、悪い悪い。あくまで腕力の話だよ」
緋色椎名  「…っていうか、鎖がなくなってもワッカが手についたままなんだけど」
城阪光 「うっせぇなぁ…ちょっとシュールなブレスレットだと思えよ」
緋色椎名 「無茶言うな!」
   
結咲奈々 「姫崎先輩、生徒の人数の確認、終わりました」
姫崎翼 「うん…生徒の行方不明者はいた?」
結咲奈々 「はい、今朝職員室に行ったと思われる生徒21名が消息を絶っています」
   
姫崎翼 「月城くん…どこ?どこにいってしまったの…?」
月城戒 「ひ、姫崎か…?」
姫崎翼 「つ、月城くん!?その怪我…!一体、どうして…!?」
月城戒 「どうやら…俺は、ここまでのようだ…ぐっ!」
姫崎翼 「月城くん!?嫌、死んじゃ嫌だよっ!!」
月城戒 「ふっ…最後に、と言ったらお前は嫌がるだろうが…俺のことを、戒…と呼んでくれないか…?」
姫崎翼 「…っ!…戒…くん…!」
月城戒 「…ありがとう…つば、さ……」
   
姫崎翼 「嫌っ!死なないで、戒くんっ!!」
結咲奈々 「えっ!?…あ、あの、姫崎先輩?」
姫崎翼 「…あ……あ、あの…忘れてくださいーーー!!」
結咲奈々 「…え…あの…えっと……?」
赤羽優梨 「ああ、翼ちゃんはいつもの事だから心配ないよ。さて、ちーちゃん。何かわかった?」
影山千紘 「蕪木先輩から情報がありました。今から沖先輩に連絡します」
   
城阪光 「地下?」
沖隼太 「ああ、どうやら行方不明者は地下にいるらしい」
緋色椎名 「この学園って地下室か何かあるのか?」
沖隼太 「いや…構造上、地下室は存在しないはずなんだが…」
城阪光 「あれ、なんだこの穴?」
沖隼太 「なんで…廊下に穴なんて開いてるんだ…?」
藤坂先生 「ん?おーい、誰かそこにいるのかー?」
城阪光 「この声…藤坂!?」
藤坂先生 「おお、やっぱり誰かいるんだなー!頼むー、助けてくれー!」
緋色椎名 「助けるったって…どうするんだよ?」
城阪光 「うーん……あっ、体育祭で使う綱引きの綱!あれなら助けられるんじゃないか!?」
沖隼太 「それだ!よし、綱は用具室だな!」
   
藤坂先生 「ふう…助かったぁ……」
城阪光 「はぁ…これで全員か?ったく…それにしても、この穴はなんだったんだ?」
赤羽優梨 「思い出した!」
沖隼太 「うわっ!いきなり出てくるなよ優梨!…で、何を思い出したんだ?」
赤羽優梨 「その落とし穴作ったの、私だわ」
緋色椎名
城阪光
沖隼太
藤坂先生
「はああああああ!?」
   
赤羽優梨 「いやさ、昨日のテストの点数があんまりよくなくてね…腹いせのつもりで、夜中に穴掘ったんだった。いやぁー、すっかり忘れてたわ♪」
沖隼太 「お前…それはいくらなんでも…」
城阪光 「それに…穴って言ったって、どうやって掘ったんスか?」
赤羽優梨 「ああ、この前通販で良いドリルランチャーを見つけてねー♪いやぁ、作業が進む進む♪」
緋色椎名 「笑い事じゃねぇぇぇぇ!!」
緋色椎名 「かくして、行方不明事件は解決した…消えずに残っていた教師は、たまたま一時間目に授業のないやつらだったからみたいだ。
しかし、これだけのことをやらかしておいて、誰も首相を攻めないんだもんなぁ…つくづく、首相の権力の強さを思い知らされた気分だ」
   
   
乱獅子夢乃 「次回予告です♪」
久屋智 「あの…ボクまだ本編で登場してないんですけど、予告してしまっていいんでしょうか…?」
乱獅子夢乃 「大丈夫ですよ、智くん♪さあ、台本を読んでくださいね」
久屋智 「は、はいっ!首相の作った落とし穴…その先には、なんと古代遺跡が存在した!」
乱獅子夢乃 「早速調査に乗り出す報道部でしたが、次々と襲い掛かる罠♪」
久屋智 「傷ついていく仲間たち…」
乱獅子夢乃 「その中で少しずつ芽生えていく禁断の恋…」
久屋智 「えっ、えっ?そ、そんな台詞ありましたっ?」
乱獅子夢乃 「ふふっ、アドリブです♪」
久屋智 「そ、そうなんですか…あ、じ、次回!『ソードアーツ!未来を切り裂いた光!』お楽しみに!」
緋色椎名 「今までの予告関係ねぇぇ!!」